女性の身近な疾患、 頻尿・尿失禁

みなさん、こんにちは(^.^)

排尿の回数が多かったり、
夜間に何度も尿意を感じて目が覚めたりするような頻尿は、
とても不快なものですね; .;

2002年の国際尿禁制学会では、尿意切迫感(抑えきれない尿意)をメインに、
頻尿や夜間頻尿がある場合を、
まとめて「過活動膀胱」として扱うようになったそうです。

過活動膀胱は日本で800万人以上の男女が罹患する頻度の多い病気です。
脳や脊髄の病気に起因するもの、
前立腺肥大症や、ガンによるもの、
加齢による老化現象、
心因性のような原因が不明(明らかな基礎疾患がない)のことも少なくありません。
当院へ訪れる患者様で
更年期以降の方々の頻尿を東洋医学的に考察してみますと、
加齢による腎虚証であることがほとんどです。
加齢によって 多かれ少なかれ誰でも“腎虚”は進みます。

その加齢による頻尿は、腎虚の中でも腎陽虚証です。

「腎陽虚証(じんようきょしょう)」は、腎における気の力が低下し、
主に温煦(おんく)作用が充分に発揮できなくなった状態です。
この温煦作用とは、気の作用のうちで身体を温めるはたらきのことです。
加齢や慢性疾患などにより、腎に蓄えられている腎精(※)が消耗し、
温煦作用が失調することで冷えが生じ、それにより膀胱が収縮し、
尿意を感じることが多くなります。

また、腎気不固(※2)という気の作用である固摂作用(※3)が失調することで、
膀胱に尿をためておくことができなくなり頻尿や尿失禁が起こるのです。

腎は五行論において水に属し、六腑のうち膀胱と表裏の関係を築いています。

膀胱のはたらきは腎と協力しながら蓄尿と排尿をおこなうことです。
この点から腎における腎精の不足が膀胱の働きに直結するのはごく当然のことです。

そうは言っても、ひとりひとりこのように単純なものでもなく
腎陽虚からしばしば腎だけではなく、
脾気の不足である「脾腎陽虚(ひじんようきょ)」の病態に進行することがあります。

脾は、飲食物から腎精を補充すべく後天の精(※4)を作り出す臓です。
一方で腎精から生まれた気は、脾のはたらきを後押しして、
さらなる気の生成を促します。

このように両者は相互依存関係が強い臓なので、
どちらの不調も結果的には腎と脾における気の不足、つまり脾腎陽虚に陥ります。

これらの証は、頻尿だけでなく、手足の冷えや腰痛、めまい、耳鳴りなど、
様々他の症状も併せ持つことが多いので、
副作用なく全身治療になる脉診流経絡治療が一番のお勧め治療です(^_^)V

ぜひ頻尿でお悩みの方、脉診流経絡治療をお試しください。。。

今日も一日すべての事柄に感恩報謝です。(^_-)

 

※1 生まれ持ったエネルギーとして、両親から受け継ぎ、先天的なエネルギーで腎に蓄えている“先天の精”のことです。
※2 腎気不固は腎における気の不足によって、気の固摂(こせつ)作用が充分に発揮できない状態を指します。
※3 固摂作用とは身体とって必要なものや一時的に蓄える必要があるものをしっかりと保持するはたらきです。
※4 後天の精は脾胃で消化・吸収された飲食物からつくられるエネルギーです。

コメント一覧